芭蕉布は、糸芭蕉の繊維を糸にして織った布で起源は13世紀頃と伝わります。
糸芭蕉の原皮からとれる繊維を手で紡ぎ沖縄、奄美諸島の日常の衣料として作られていました。
糸芭蕉の繊維は麻より繊維が堅く軽く張りがありスッと風を通して肌にまとわり付くことの無い快適な着心地をもたらします。
夏日が一年の大半を占める亜熱帯気候の沖縄地方で最適に過ごせる天然素材の織物です。
芭蕉布の原料となる糸芭蕉は3年程の時間をかけて人の背丈を超える様な大きさになってやっと採取が可能となり1本の糸芭蕉から 20グラム程度と言う微小な採取量にとどまります。
1反の布を織るには200本の糸芭蕉が必要とされる中、糸の採取から制反までその気の遠くなる作業が続けれれています。
喜如嘉の芭蕉布は、テカチ・染・琉球藍染・木灰の使用など、その根本は天然の材料による手仕事で製作されています。
繊維の粗剛な平織物ながら特別な魅力は比類なき存在です。
旧来は一般の自給衣料として縞・無地に限られて制作されていましたが明治時代に絣をとり入れ商品化を計った経緯を受け現代では無地よりも絣の柄がが多く織られています。
本品は糸芭蕉の自然な亜麻色の帯地に琉球藍を用いた濃い黝色(ゆうしょく:青みを帯びた墨色)の絣と濃褐の2色で文様を織りなしています。
手くくり手法による絣は、伝統的な沖縄絣の特性を伝え、糸芭蕉の栽培から織物の完成までの製法に一貫した厳しい基準を守り制作されています。
人間国宝 平良敏子さんの尽力により戦争で途絶えた芭蕉布の制作技法が復興され後に国指定「重要無形文化財」になっています。
現在、"大宜味村 喜如嘉" が唯一の産地になっています。
喜如嘉の芭蕉布、弾性に富んだサラサラの着心地を是非、日常のお出かけからお楽しみください。
基本盛夏の素材(7月8月)ですが昨今の温暖化のもと単衣の6月後半から9月後半くらいまでを目安にお召いただけます。
●喜如嘉 芭蕉布(きじょか ばしょうふ)
*文部科学大臣指定 重要無形文化財(1974年4月20日指定)
*経済産業大臣指定 伝統的工芸品(1988年6月9日指定)
(シーン対応)
カジュアル 七五三 お宮参り お茶会 パーティー 観劇 芸術鑑賞 など
●御仕立上り ●新古品 ●喜如嘉 芭蕉布 ●長さ約3.81m・幅約30.7cm
販売価格 |
298,000円(内税)
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型番 |
3327 |